マルセル・ブロイヤーがワシリー・カンディンスキーに贈った世紀の名作椅子
20世紀を代表するデザイナー・建築家のマルセル・ブロイヤーが
バウハウスの学生として学んでいた1920年代初頭。
現代では抽象画化の父と呼ばれるワシリー・カンディンスキーが
バウハウスで教鞭を取っていた頃です。
カンディンスキーは、ブロイヤーが製作したこの椅子を大変気に入っていたとか。
その後、ブロイヤーがワシリー・カンディンスキーの誕生日に椅子を贈ったことから、
「WASSILY CHAIR(ワシリーチェア)」という名前が付けられました。
スチールの加工方法までも実験と検討し生まれたワシリーチェアは、
それまでの木製椅子にはない洗練されたデザインで人々を驚かせました。
1934年には、ニューヨーク近代美術館MoMAに寄付され、
世界で最初にスチールパイプを使用した椅子として
永久コレクションとして所蔵されています。
この椅子の誕生は、モダニズムデザインの歴史において
とても重要な出来事のひとつとなりました。